MMT主催 第2回音楽療法講演会開催報告
2016年12月6日に武蔵野スイングホールで行いました講演会「湯川れい子さんをお迎えして 音楽療法のお話と体験」は、おかげさまで満席となる盛況で、無事に終了いたしました。以下に簡単にご報告させていただきます。
【第一部 講演】
最初にゲストの湯川れい子さん(音楽療法学会理事も務めていらっしゃいます)にご登壇いただき、1970年代にアメリカで音楽療法に出会われてからの、ご自身の様々な音楽経験に基づいた貴重なお話をお聞きすることができ、また、若々しく美しくお元気な湯川れい子さんの健康の秘訣として「自分のからだの声・心の声に耳を澄ますこと」「自分にリズムを与えること」「ロングブレスの呼吸法」という絶大な説得力のあるお話しをいただきました。
次に、MMT理事長の藤本禮子より、ひとが人生の歩みのなかで、どのように音楽に囲まれ励まされ助けられているか、それらのことが医学的な研究でどのように立証されてきているか、音楽療法とはそのような音楽のもつ力をどのように応用したものであるか、などについて具体的に説明させていただきました。
【第二部 音楽療法体験】
続いての一時間で、会場の皆様に音楽療法の歌・動きのワーク・合奏などを体験していただく機会をもちました。合奏場面では、まずは日頃MMTが武蔵野市・小金井市で実施している「地域での音楽療法」のメンバーの方々に舞台に上がって演奏していただき、次に会場の方々を舞台にお呼びして楽器をバトンタッチ。いつの間にか湯川れい子さんや日本音楽療法学会事務局長の越智氏も列のなかに交じって並んでくださっていてびっくり。皆さまと一緒に体験していただけて、うれしい展開でした。
合奏した曲は「おおシャンゼリゼ」、「北の国から」、そして12月のこの日のためにとMMTのスタッフ達が結集してアレンジした、ベートーヴェンの「交響曲第9番合唱」。
この「MMT版 第9歓喜の歌」は、マリンバとジャズピアノの即興演奏に合わせてステップを踏む場面も織り交ぜ、パワーあふれる歌と合奏で、まさに喜びの初演となりました。
フィナーレは、湯川れい子さんの指揮による「見上げてごらん夜の星を」の大合唱。湯川先生から発せられる悠々としたオーラに会場一同がゆったりと包まれ、一体となって美しい夜空の煌きにいざなわれていくような感動がありました。
終了後にご記入いただいたアンケートからは、「音楽療法は音楽療法士の計画のもとに誰もが楽しめ心身を活性化させるものである」ということや「ひとと共感し合いつながり合うことのできる心豊かな時間である」ということなど、私共がこの講演会を開催することで少しでもお伝えできれば、と思っていたことを、ご来場くださった皆様がそれぞれに楽しみながら実感してくださったご様子がうかがえ、大変うれしく心励まされました。
また、今回25名ご参加くださった「地域での音楽療法」のメンバーの皆様がステージで生き生き・堂々と演奏されるお姿からは、一緒に音楽を作り上げて発表できた喜びと誇らしさを感じることができ、そのことも私共にとって、このうえなく大きな喜びでした。
最後になりますが、共催として多大なご協力をくださった、武蔵野赤十字在宅介護・地域包括支援センター様に、こころより深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
(記 前橋)
↑会場の皆さまによる「おおシャンゼリゼ」。
湯川れい子さんも学会事務局長も小さなお子様もご参加!
↑リードホーンとベルの合奏「北の国から」。
長い息で音を繋いで美しいメロディが続きました。