第26回MMT音楽療法研修会 高崎
活動報告

2022年6月26日にオンラインで開催いたしました。
今回は、「動画観察記録起こしをもとにしたピア・スーパービジョン」をメインに行い、その後、「コロナ禍での児童の発語獲得についての意見交換」を行いました。
参加者は13名で、グループに分かれることなく全員でグループ討議や意見交換を行なうことができました。

まず最初に、MMT会員が実際に行なっている児童のセッションを短く区切って編集した動画を繰り返し詳細に観察し、記録を作成する作業に取り組みました。大変集中を要する作業でしたが、クライアント、セラピスト、ピアニストのそれぞれの動きやその関係性に注目して記録を書き出し、そのセッション場面を音楽療法士の視点でどのように考察するか、まず各自が考えました。
そして次に、そのセッションを行った会員と動画観察をした参加者とのピア・スーパービジョンへと展開していきました。
「ピア・スーパービジョン」は、仲間同士がスーパーバイザーになり助言し合うグループ討議の方法で、具体的には、発表者が抱えている課題や悩みの共有、ねぎらい、提案という流れで、参加者が平等な立ち位置でお互いに敬意を払いながら意見を出し合います。今回、とても温かな安心できる雰囲気に包まれながら、発表者も参加者もお互いに学び合うことができたと実感できたようで、参加後のアンケートで「またピア・スーパービジョンに参加したい」との声が多かったことが印象的でした。

その後、コロナ禍での音楽療法の困りごとの一例として、「発語獲得を目指したセッションでの制約とセラピストの迷いについて」の話題提供と意見交換を行いました。皆さんコロナ禍でそれぞれに苦労をされているので、短い時間でしたが有意義な意見交換となりました。

MMTの研修会は、外部講師の講義でなく、会員たちの研修チームによる完全な手作り研修なので、企画者側も参加者側も楽ができません。私は企画者として参加しましたが、今回も大変に疲れました。でも、研修を終えたとき、音楽療法という奥深い世界を共に探検しそれぞれがそれぞれに何かを発見し合ったような、すがすがしい連帯感を覚えました。
研修に参加してくださったすべての方に感謝申し上げます。 
また、今後もこの研修会でいろいろな方々と出会えますことを楽しみにしております。
                                  (記 前橋)