MMT「音楽療法講座上野」活動報告

1月25日(日)上野の台東区立社会教育センターにて、MMT主催の音楽療法講座を行いました。参加者は、直接お誘いした一般の方がほとんどでしたが、ホームページやチラシをご覧になって参加された方がそれぞれ3名ずつ、合計57名と盛況でした。
前半50分間は、パワーポイントを使った音楽療法の説明、DVDによる音楽療法現場の紹介、そして後半40分間は、実際に音楽療法の活動体験を行いました。
まず、『Clap Your Hands, Hello!』という曲を使って、手拍子、足踏み、そしてお隣の方とのダンスなどを行いました。知らない方と手をつなぐ事で始めは恥ずかしさもあったようですが、あちこちで笑い声も上がり、会場の雰囲気が一気に和みました。次に、『雪』を歌ったあとトーンチャイムでのハーモニー奏を行いました。皆さん、パワーポイントの画面を真剣に見ながら鳴らされ、二回目にはハーモニーがきれいに揃い、満足そうな表情をされていました。その後『おお、シャンゼリゼ』『早春賦』『北の国から』のトーンチャイムによるメロディー奏なども行いましたが、お誘いすると、皆さん積極的に前に楽器を取りに来られ、音楽に合わせて楽しんで鳴らす様子が見られました。終了後には、「日常ほとんど歌を歌われない方が大きな声で歌ったのでびっくりしました。」「言葉がご不自由な方が声を上げて笑いました。」「『北の国から』を歌いながら涙がこぼれそうになりました。」等のお声も寄せられました。
アンケート用紙も配られましたが、75%近くの高い回収率で、皆さんの関心の深さが感じられました。全体として講座の内容に好意的で、今後の活動に期待している様子が伺われました。
今回の講座で、音楽療法そのものへの理解が深まったと思われることから、定期的な講座開催も含め、今後どの様な形で継続して行けるかを検討中です。
(記 佐川)

写真センター外観
↑会場の台東区立社会教育センターの外観です。

講座風景
↑講座の様子です。皆さん真剣に聞いていらっしゃいます

群馬県で1月に行われた
「音楽療法研修会」

2015年1月12日、藤岡市総合学習センターで、「第6回MMT音楽療法研修会高崎」が開催されました。藤本先生と参加者6名で、音楽療法の実践力と専門性を高めるための講義とワークを行い、一人一人音楽療法の学びを深め合いました。
また前回から参加者がテーマを出してみんなで考えるワークを行っていますが、今回は参加者Aさんから、Aさんが関わっているデイサービスで行う大人数の音楽療法での課題として、「要介護度1、耳の聞こえが不自由で歌唱活動に消極的なBさんへの座席の勧め方について」でした。具体的には、Aさんは「Bさんが歌唱活動により積極的になっていただくように」と考えて、Bさんに最前列のピアノの近くの席を勧めるのですが、Bさんは「いえ、私は結構です」と、一番後ろの皆から離れた場所を選ばれるという状況をどのように考えたらよいのかということでした。参加者からは様々な質問や意見が出され、自分の価値判断を押し付けるのではなく、その方がどうしたいのかを丁寧に探りながらアプローチしていくことの大切さと難しさを改めて知る機会になりました。
後半のビデオ分析では、前もってプログラムごとに観察の視点が書かれた資料に基づいてビデオを繰り返し観て、各自が気付いたことやポイントを書いていくワークを行いました。これはビデオの見方と記録の取り方に非常に役に立つ方法で、実践に活かせるものでした。
今回もあっという間の3時間でしたが、とても充実した密度の濃い研修会となりました。
次回の研修会がとても楽しみです。
午後からは、2名の方がピアノの個人指導を受けました。音楽療法士の受験をされる方は、今が一番大変な時期だと思いますが、頑張って乗り切ってほしいです。みんなで応援しています。
(記 稲葉)

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↑パソコンでビデオを見て、意見交換をしているところです。

次回は2月22日(日)高﨑市大類公民館にて行います。
詳細は「群馬県で行われる2月の研修会」でご確認下さい。

MMT「音楽療法研修会 高崎」の概要と長期予定は右上部に常にリンクしておりますMMT「音楽療法研修会」をご覧下さい。

群馬県で11月に行われた
「音楽療法講座」「音楽療法研修会」

群馬音楽藝術学院「第5回音楽療法講座」

11月29日に前橋市の群馬音楽藝術学院にて、音楽療法講座最終回が行われました。参加人数13名のうち、2名の方が初めての参加でした。前回の高齢者の領域の続きから緩和ケアまでを広く学び、その中で、藤本先生が実際に行っているセッションのプログラムの例を示して、具体的な曲目、その活動方法を詳しく解説して下さったことは、高齢者の活動の理解と共に実践に役立つ内容でした。最初に同じ歌を歌い続けていく事の意味や、人間の筋力の7割を示す下半身を鍛える事の重要性とコミュニケーションの力は脳の活性化に良いという事、元気なお年寄りにも音楽療法は効果的であるなど、高齢者領域の学びには、日常に活かせるものがたくさんありました。また目的を明確にすること、但し目的を追求し過ぎないように、その中で適切な活動、楽曲・楽器、方法を選択・遂行し、成功体験に導いていくこと、そのプロセスの中でスモールステップを大事にしていく事は、どの領域でも共通しており、音楽療法を行う時には忘れてはならないと、気付き改まる機会でした。
最後は藤本先生を囲んでみなさんでお茶会をしました。参加者お一人お一人がご自身のことや感想を述べて下さり、今回の音楽療法講座が職場や身近な方への支援、これからの自分の生き方にも役に立ち、今後に活かしていきたいというお言葉を頂き、今回の音楽療法講座が、みなさまにとって身近に役に立つもので、充実した内容であったことが伺えるひとときでした。この講座を通じて、たくさんの方に出会い、音楽療法の経験がある方も未経験の方も一緒に学ぶことができた事は、とても貴重で大変に有意義でした。
みなさまとのご縁を大切にして、これからも音楽療法を学び続けていきたいと思います。
今回音楽療法を主催して下さった群馬音楽藝術学院様には心より感謝しております。
ありがとうございました。 
最後に、講座の資料に書かれていた参考文献を記します。参考になさって下さい。
(記 稲葉)

<参考文献>
●藤本禮子著「高齢者の音楽療法 楽器演奏のすすめ」(春秋社2012)
●松井紀和著「音楽療法の手引き」(牧野出版1980)
●村井靖児著「音楽療法の基礎」(音楽之友社1995)
●日野原重明監修「音楽療法入門」(春秋社1998)

MMT「音楽療法研修会 高崎」

音楽療法講座翌日の11月30日は高崎市北公民館で音楽療法研修会 高﨑 が行われました。こちらは創造学園大学で音楽療法を学んだ卒業生が中心に活動しております。
内容は講義と実践に分れ、前半の講義では「音楽療法士のためのABA入門」(春秋社)の続きを講読しました。内容を理解する上で解らない言葉や音楽療法の専門用語が出てきたら、その都度調べて覚えていくことをやり続ける事は、基本的なことですがとても重要であることを、参加者全員が自覚し、学びを深めていきました。
実践では、事前に各自が学びたいテーマを出しており、その中から選んでワークを行いました。「クリスマス会で使える合奏のアレンジ」「デイサービスで、大人数で行う音楽療法の効果的な活動について」「対象者に届く発声方法」「発達障がい児の実践のビデオ分析」などのテーマが出され、この中から2つのテーマについて話し合いワークを行いました。
午後の2名の方の個人指導は、藤本先生によるピアノのレッスンが行われました。
今回の参加者は、音楽療法士、音楽療法士(補)、これから音楽療法を学ぼうとされている方8名が集まり、それぞれの立場で目的を持って学び合いました。
MMT音楽療法研修会は、たくさんの方が音楽療法との良い出会い、良い学び合いができるように成長していきたいと思っております。来年も引き続き活動を続けていきますので、群馬県内の方はもちろん県外の方もご参加お待ちしております。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
(記 稲葉)

次回は2015年1月12日(月)藤岡市総合学習センターにて行います。
詳細は「群馬県内で行われる1月の研修会」でご確認下さい。

MMT「音楽療法研修会 高崎」の概要と長期予定は右上部に常にリンクしておりますMMT「音楽療法研修会」をご覧下さい。

10月に武蔵野市で行われた
「音楽療法研修会」

10月19日、武蔵野市のMMT事務局にて、第3回MMT「音楽療法研修会 武蔵野」が行われました。

午前は個人スーパービジョンを行い、4名の方が参加しました。4名の方は音楽療法士資格取得を目指し、試験の準備をしています。
午後はピアスーパービジョンを行い、9名の方が参加しました。
最初にスーパービジョンの種類やピアスーパービジョンについて、またファシリテーターの役割などについて資料を基に説明を行いました。その後はビデオを見ながら話し合いました。前半はクライエント(対象者)の行動に焦点をあて、クライエントが音楽療法セッション中にとった行動の意味について推測し、意見を出し合いました。休憩後の後半はセラピストの関わりに焦点をあて、クライエントの行動についてセラピストが何を感じとりどう関わったのか、どう関わるのが良かったのかについて話し合いました。
今回はMMT研修会でピアスーパービジョンを行うのが初めてのため、ファシリテーターをたて、様々な意見によって論点を見失わないよう話題の方向性を調節し進行を行いました。
参加者からは、「自分の思いや意見をことばにして伝える難しさを感じた」「ビデオや他者の意見に刺激をうけた」「ひとつのケースについて真剣に考え続け、とてもエネルギーを使った」などの感想が聞かれました。「また企画して欲しい」との要望が多くあり、それぞれの参加者にとって充実した時間となりました。
(記 西條)

次回は2月8日(日)に行います。詳細は決定次第お知らせいたします。
MMT「音楽療法研修会 武蔵野」の概要は右上部に常にリンクしておりますMMT「音楽療法研修会」をご覧下さい。

写真1
↑MMT事務局にはMMTの看板が掲げてあります

写真2
↑発表者からの音楽療法セッション場面の説明に、参加者は耳を傾けます

群馬県で9月に行われた
「音楽療法講座」「音楽療法研修会」

群馬音楽藝術学院「第4回音楽療法講座」

9月28日に前橋市の群馬音楽藝術学院行われた音楽療法講座は、高齢者・緩和ケア領域の1回目で、高齢者を対象とした内容でした。高齢者疾患、主に認知症の特徴と症状から、高齢者の音楽療法の目標、活動の目的を学び、高齢者の人格や心身機能の状態には個人差があるため、さまざまな状態の高齢者と向き合うことの難しさを知り得る機会でした。歌唱活動で、交互唱「紅葉と旅愁」と同時唱「スワニー河とユーモレスク」を2組に分かれて歌った時は、心地良いハーモニーとみなさんの笑顔で会場が活気づいておりました。後半のワークでは、前回にも増して、みなさんが熱心に、集中してメロディ奏の実践曲に取り組み、難しい曲にチャレンジしておりました。最後はトーンチャイムで「オーシャンゼリゼ」の曲をカウンターメロディ奏で演奏し、フィニッシュはみんなの気持ちがひとつになった瞬間でした。藤本先生が関わっていらっしゃる方の音楽療法セッションビデオを見せて頂き、20年目に初めて、1曲中離席せずに先生と一緒にピアノを弾き続けることが出来た感動を共有し、あきらめないこと、やり続けることの大切さを教えて頂きました。参加者は10名で少人数でしたが、馴染みの方も増え、アットホームな雰囲気の中で、熱心に楽しく学ばれておりました。

次回11月29日は最終回です。ミニお茶会もしたいと思いますので、是非ご参加ください。
(記 稲葉)

お問い合わせ・申し込みはこちらのサイトから

1
↑ワークは曲を選びメロディ奏を作る活動です。
「喜びの歌」「今日の日はさようなら」「ロンドン橋落ちた」の曲で練習中。

2
↑リズム模倣~Lが叩いたリズムをみんなで叩く、
 次は指名された人が叩いたリズムをみんなで叩いていくと…!?

MMT「音楽療法研修会 高崎」

9月29日に、高崎市大類公民館でMMT音楽療法研修会が行われました。午前中の講義では、購読本の続きを深く読み込み、1つの事例を分析しながら、細かい部分までつきつめて考えることの難しさと重要さを学びました。実践とワークでは、ビデオ観察をして、リーダーの1つ1つのアクションの緻密な意図と方向性を、みんなで考えて発表し合いました。相手のモードとタイミングを逃さず太鼓を差し出すには、高度な音楽技術と感性が必要であることがよく解る貴重な内容でした。その後で、参加者から太鼓回しの指導を受けたいという希望があり、音楽の中でタイミング良く意図的効果的に太鼓を差し出す練習を行い、全員が上達いたしました。後半は2名の方が個人指導を受けて研修会は終了いたしました。
参加者のなかで、今後の研修会についての話し合いが行われ、継続して開催することになりました。2015年は1月12日(月)、2月22日(日)、3月8日(日)まで日程が決まりましたので、今からご予定ください。
次回の研修会は、11月30日です。(場所は未定)
MMT「音楽療法研修会 高崎」の概要は右上部に常にリンクしておりますMMT「音楽療法研修会」をご覧下さい。
(記 稲葉)